
目次
着物を処分する方法のひとつに、買取に出す方法があります。悪徳業者に依頼してしまうとトラブルに巻き込まれる可能性があるため、業者選びは慎重に行いましょう。
この記事では着物買取時に発生するトラブルの例や、トラブルを避ける方法などをご紹介します。また、トラブルが発生しにくい業者の選び方についても解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
着物買取時に発生するトラブル7選
着物買取時に発生するトラブルの例には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、着物買取で実際に発生しているトラブルの例を7つご紹介します。
着物買取時に発生するトラブル1:押し買い
押し買いとは、売る気のない人に対して強引に査定・買取をする行為のことです。業者が無理やり自宅を訪問して着物を買取するといった流れです。
悪徳業者は持ち主が断れないよう強引に話しを進めて、最終的に買取価格の相場よりも安い価格で着物を買取します
着物買取時に発生するトラブル2:抱き合わせ買取
抱き合わせ買取とは、着物と同時に貴金属などの金品の買取もする行為のことです。最初から一緒に売りたいと考えている場合は問題ありませんが、着物のみ買取してほしい人にとっては、迷惑な行為といえるでしょう。
なお、着物買取は口実ではじめから貴金属を買取するのが目的という悪徳業者もいます。
依頼していないにも関わらず業者が自宅へ押しかけてきたり、着物以外の貴金属などを見せてほしいと依頼されたりした際には注意が必要です。
着物買取時に発生するトラブル3:買い叩き
買い叩きとは、本来の価値よりも大幅に安い価格で査定・買取されてしまうことです。大切な着物が本来の価値より安い価格で買取されたり、買取不可といわれて無料で引取されたりすることが発生しています。
買い叩きは、着物以外の貴金属などでも見られる悪質な手口です。業者が品物をできるだけ安く仕入れようとすることや、査定員が正しい買取の知識を持っていないことなどが原因で発生することもあります。
着物買取時に発生するトラブル4:着物が破損・汚れている
買取のために着物を査定に出した後、提示された査定額に納得できずに買取をキャンセルすることもあるでしょう。キャンセルした際に返送された着物が汚れていたり、破損していたりしたなどのトラブルも発生しています。
着物に対する扱いが雑な業者は信用できないでしょう。着物の汚れや破損があることで、着物の価値は下がってしまいます。
クリーニングで汚れが落ちるとしても、クリーニング費用を負担するのは自身です。また、悪徳業者の中には商品を返送してこない業者もいるほどです。
着物買取時に発生するトラブル5:キャンセル拒否
キャンセル拒否とは、査定後に何らかの理由で買取をキャンセルしたいと伝えても、業者に断られてしまうことを指します。
何としてでも売り上げを作りたい業者は、強引な対応をして売る側がキャンセルしにくい雰囲気を作ってきます。断るのが苦手な人は特に注意が必要です。
着物買取時に発生するトラブル6:高額なキャンセル料金・返送料金を要求される
着物の買取金額に納得できず買取をキャンセルしたいと伝えた際に、業者から高額なキャンセル料金や返送料金を請求されるなどのトラブルも発生しています。
高額なキャンセル料金や返送料金を払うのであれば、提示された買取金額が安いと感じたとしても、着物を売った方がましだと思わせることが業者の狙いです。
また、買取できないから処分した方がよいと業者に勧められて依頼すると、高額な処分費用を請求されるといったケースもあります。
着物買取時に発生するトラブル7:持ち逃げ
持ち逃げとは、着物を査定に出した業者から買取金額は後日振込するといわれたまま、連絡が取れなくなるというトラブルです。
業者に問い合わせをしても繋がらないことが多いです。中には、そもそもホームページがない業者や、連絡先が不明な業者もいます。
着物買取時のトラブルを避ける方法
悪徳業者はさまざまな手口で不当な買取をしようとしてきます。悪徳業者の被害に遭わないためにも、事前にトラブルを避けるための方法について押さえておきましょう。
①着物の買取価格の相場を把握しておく
大切な着物を不当な価格で買取されないためには、売る側も着物の買取価格の相場を把握しておくことが大切です。買取価格の相場は、買取業者のWebサイトから確認できるため、業者を選ぶ際に調べてみることをおすすめします。
買取価格の相場を把握していれば、業者から提示された査定額が正しいかどうか判断可能です。
②信頼できる買取業者かどうかを確認する
着物を売りに出すことを決めたら、どの業者に買取を依頼するかは慎重に考える必要があります。事前に着物の買取に関する口コミや業者のWebサイトなどを確認して、信頼できる業者かを判断しましょう。
口コミの中には業者とのやり取りや、トラブルになったケースについて詳細に書かれていることもあるため、参考になります。
ただし、正確ではない情報もあるため、全ての情報を信用するのではなく自身で信用できる情報かを判断することが大切です。
③複数の買取業者に査定してもらう
着物の買取を依頼する際は、複数の業者の査定額を比較するようにしましょう。悪質な査定をする業者を避けられるだけでなく、買取価格の相場を把握することにも繋がります。
メールやLINEなどで査定の依頼ができる業者もいます。複数の業者に依頼することで、高く買取してもらえる可能性は高まるでしょう。
④キャンセル時の費用を事前に確認する
売ることだけでなく、キャンセルする際のことも想定しておくことが大切です。依頼する前にそもそもキャンセル可能か、またキャンセル費用はどの程度かかるかなどを確認しておくことで、トラブル発生を防止できます。
⑤古物商許可証を確認する
着物買取を行う業者には「古物商許可証」の携行が義務付けられています。古物商許可証とは、行政から古物の取引を認可された際に発行される免許のことです。
着物買取時には古物商許可証を必ず携帯するよう、古物営業法で定められています。着物買取時に業者から許可証の提示がない場合や、そもそも持っていないという業者などには注意が必要です。
もちろん「許可証は会社にある」といった言い訳も通用しません。許可証を提示しない業者には依頼しないようにしましょう。
⑥複数人で査定を受ける
強引なやり取りに恐怖を感じてなかなか断ることができない女性や、判断力が低下している高齢者などが悪徳業者の標的にされやすいです。そういった人は家族や友人などに同伴してもらうことをおすすめします。
悪徳業者の中には、買取が成立するまで無理やり家に居座る業者もいます。一人だと抵抗しづらいものですが、家族や友人がいれば強気の態度で臨めるでしょう。
着物買取時のトラブルに巻き込まれた際の対処方法
買取業者とのトラブルは事前に回避できるに越したことはありませんが、予想外のトラブルに巻き込まれてしまう可能性もあります。きちんと対処方法を知っていれば、万が一の際も焦ることはないでしょう。
ここではクーリングオフ制度や、国民生活センターを利用してトラブルを解決する方法についてご紹介します。
クーリングオフ制度を利用する
クーリングオフとは、契約を申し込んだり契約締結したりした後でも、一定期間内であれば無条件で解除できる制度のことです。クーリングオフ制度の詳しい利用方法は、国民生活センターのWebサイトから確認できます。
一度は売ってしまった商品を取り戻したい場合にも適用されます。ただし、クーリングオフできる期間は決まっているため、問題があったら早めに対処することが大切です。
国民生活センターに連絡する
国民生活センターとは重要な消費者トラブルに対して、法による解決を図るための手続きをする機関のことです。業者がキャンセルに応じてくれないといったトラブルに巻き込まれた際には、国民生活センターに相談しましょう。
着物買取方法の種類
着物買取してもらう際、店頭に持ち込むだけが方法ではありません。出張買取や宅配買取を利用できる業者もいます。以下で上記3つの方法の詳細をご紹介します。
店頭買取
店頭買取とは、着物を実店舗に持ち込み買取してもらう方法です。実店舗で買取してもらうため、急に業者と連絡が取れなくなったり、キャンセル時に高額な返送料を要求されたりなどのトラブルが発生しにくい方法といえます。
また、目の前で品物の状態を見ながら査定の説明を受けられるため、納得する結果を得られやすいこともメリットのひとつです。
ただし、査定してもらうためには品物を自身で店舗まで運ぶ必要があります。売りたい着物が大量にある際に、時間や手間がかかることはデメリットといえるでしょう。
出張買取
出張買取とは業者の買取スタッフに自宅まで来てもらい、査定・買取してもらう方法です。品物を店舗まで運ぶ必要がないことや、業者に品物を預けずに目の前で査定してもらうため、安心できることなどがメリットとして挙げられます。
一方で、突然訪問してくる業者の場合、「抱き合わせ買取」のトラブルが発生する可能性がある点には注意が必要です。
宅配買取
宅配買取とは店舗まで着物を送って買取してもらう方法です。家にいながら着物を売りに出すことができるため、忙しい人や売りたい着物の数が多い人におすすめの方法といえます。
一方で、悪徳業者に依頼した場合、キャンセルを拒否されたり高額な返送料金を要求されたりする可能性があります。宅配買取を利用する際は、事前にキャンセル費用について確認しておきましょう。
着物買取のトラブルが発生しやすい業者の特徴
トラブルが発生しやすい業者を見分けることができれば、安心して買取を依頼できます。ここでは、着物買取のトラブルが発生しやすい業者の特徴をご紹介します。利用を考えている業者に当てはまる点がある際には、注意が必要です。
勧誘の電話・急な訪問をしてくる業者
電話で不用品がないかと営業してくる業者や、事前に約束していないにも関わらず、急に訪問してくる業者などには注意しましょう。
なお、2015年の特定商取引法改正によって、飛び込みでの買取は禁止されています。急な訪問をしてくる業者は、法律違反しているということです。突然訪問してくる業者には、基本的に買取を依頼しないようにしましょう。
着物以外の商品査定を要求してくる業者
着物の買取を依頼した際、依頼者側から何も伝えていないにも関わらず「他にも買取できる不用品はないか」と尋ねてくる業者にも注意が必要です。「抱き合わせ買取」を狙っている可能性があります。
貴金属を買取しようとしてくる業者には特に注意しましょう。着物買取を口実に、最初から貴金属を安く買取するのが目的の可能性もあります。
もし売りたい貴金属があったとしても、トラブルの可能性がある業者には依頼しない方がよいです。
着物買取のトラブルが発生しにくい業者の特徴
着物買取を依頼する際は、信頼できる業者に依頼したいところです。ここでは、トラブルが発生しにくい業者の特徴をご紹介します。信頼できる業者か判断する参考にしてみてください。
着物の買取実績が豊富な業者
買取業者を見極める方法として、業者の着物の買取実績を確認するという方法があります。実績が豊富ということは利用者が多いということであり、評判がよい業者とも考えられます。
実績豊富な業者に依頼すれば、トラブルに巻き込まれる可能性は低いといえるでしょう。実績は業者のWebサイトなどから確認できます。
大手買取業者
知名度がある業者や、上場会社が運営している業者などの大手買取業者もトラブルの可能性が低く、信頼できる業者と考えられます。特に「押し買い」などの悪質な行為をされる心配はほとんどないといえるでしょう。
世間的に名前が知られている大手買取業者は、不当な取引をした場合に会社として失うものが大きいからです。
現在はSNSのサービスが発達しているため、トラブルがあればすぐに話しが広まってしまいます。SNSきっかけで信用を失ってしまった会社は少なくありません。
そのため、大手企業は不祥事が起こらないよう社員教育もしっかり行っているところが多いです。
また、会社名で信頼できる業者かを判断する方法は、突然訪問してくる業者を見分けるのにも活用できます。自宅に業者が訪問してきた場合は名刺を見せてもらい、会社名を確認するようにしましょう。
着物買取専門業者
着物買取専門業者も買取のトラブルが発生しにくいといえます。着物買取に対応しているリサイクルショップもありますが、着物に詳しいスタッフが必ず査定をしてくれるわけではありません。
知識がないスタッフが査定した場合、買取価格の相場と大きく異なる金額を提示される可能性もあります。
一方で、着物買取のプロである着物買取専門業者であれば、専門知識を持つ査定スタッフに対応してもらえます。
査定スタッフは着物の買取価格の相場を把握しているため、適切な金額を提示してもらえることが期待できるでしょう。「買い叩き」などのトラブルに巻き込まれにくいといえます。
複数の買取方法を選べる業者
店頭買取だけでなく、出張買取や宅配買取などの複数の買取方法から選べる業者もトラブルが発生する可能性が低いと考えられます。買取を依頼する側が選ぶことで、業者の都合のよいように取引を進められることを防止できるからです。
また、それぞれの買取方法にはメリット・デメリットがあり、依頼者によって適している方法は異なります。利便性という点でも、複数の買取方法を選べる業者に依頼することがおすすめです。
まとめ
残念なことではありますが、買取業者の中には着物買取時に、悪質な行為をする業者もいます。事前にどういったトラブルが発生しているのかを把握しておくことで、トラブルに巻き込まれる確率を下げられます。
おお蔵は、着物の買取実績が豊富な着物買取専門業者です。店頭買取はもちろん、お近くに店舗がない場合は、宅配買取や出張買取にも対応しています。
着物を売りたい人は、安心して依頼できる着物買取専門業者のおお蔵にぜひ相談してみてください。
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